完全に裏表のない人間というのも珍しい。
そういう人間はストレスがたまらないのだろうか。
いや、逆にストレスまみれかもしれない。(カム作)
本物の自分、本当の自分
記憶の断片が次第に私を支配していく。
私の中の何かが私をも奪っていくのだ。
何も悪いことはしていないのに、なぜ私だけこんな目に……私だけ?
本当に私だけなのか?
もしかして、皆が同じ感覚に悩まされているのではないのか?
友達に、言いたくもないことを勝手に喋ってしまう……。
本心ではやりたくもないことを勝手にやってしまう……。
絶対服従。
私の中の私は、常に私にそうでなければならないのだ。
……いや、誰がそんなことを決めたんだ?
私は私であることも許されないのか?
では一体誰が本物の私なんだろうか……。
全部?
全部が全部本物の私なのか?
ではなぜ私なのか……。
私は1人ではないのだ。
だからこれからは“私達”と自分を呼ぼう。